法人向けブランドCOMPASSにおいて、選択制確定拠出年金(401k)は、企業にとっても重要な福利厚生・資産形成制度の一つです。本稿では制度の普及状況、運用実態、そして中小企業が導入すべき理由を整理してお伝えします。
1. 拠出者数・導入実績の最新動向
最新の統計によれば、企業型確定拠出年金(企業型DC/401kを含む)の導入は着実に広がっています。
・2024年3月末時点で、企業型DCの加入者数は 830万人(前年比 +3.1%/増加25万人) に達しています。
・規約数は7,222件と、前年から約2.5%の増加。 全DC(企業型 + iDeCo)を合わせた加入者数は1,095万人にも上ります。
・上場企業に限ると、企業型DC導入率は40%台半ばにあるという報道もあります。
その一方で、中小企業における導入率は依然として低い水準です。
たとえば、従業員数99人以下の企業では1%未満しか導入していないとのデータもあります。
このように、大企業では比較的普及が進んでいるものの、中小企業では導入が十分追いついていないというギャップが存在します。
2. 運用実態と注意すべき点:元本確保型選択の割合と問題
制度に加入していても、元本確保型(預金型・安定型)商品を選択している人が一定数存在します。
このような状況では、元本確保型中心の運用ではインフレに勝てず、実質的に資産が目減りするリスクがあります。
また401k制度には「運用教育・継続教育」の義務(努力義務)がありますが、公的調査では実際の導入企業でも 継続教育実施率は約44.7%にとどまるという報告があります。
つまり「制度は使っているが実質的な成長を得にくい」ケースが発生し、その点を制度導入時に注意喚起する必要があります。
3. 中小企業が401kを導入すべき理由(COMPASS が重視する視点)
以下は、特に中小企業において401k導入を検討すべき理由です。
① 採用力・求心力向上
「制度が整っている会社」「社員の将来を考えている企業」という印象は求職者に響きます。
実際、導入企業からは「“401k制度あり”という文言で応募が増えた」「社員が会社への信頼感を持つようになった」といった声が聞かれます。
② 社員の経済的自立を促す
401k制度には、社員への継続金融教育義務(努力義務)が課せられています。COMPASSではその教育支援も請け負います。
運用知見を提供することで、社員の「お金に向き合う姿勢」を育て、制度導入企業自体も評価されやすくなります。
③ 社会保険料の“副次的効果”
社員の拠出分が標準報酬月額から差し引かれるため、場合によっては社会保険料の等級が下がるケースがあります。これにより、企業・社員双方で保険料負担が軽減される可能性があります。
ただし、標準報酬月額が低くなることで、将来の年金給付や傷病手当金・出産手当金等の算定基準が下がるリスクもあります。これらは導入前説明・継続教育で適切に伝える必要があります。
4. 導入準備期間と注意事項
制度導入には、意思決定から実運用開始までおおよそ6か月程度を見込んでおく必要があります。これは制度設計、規約整備、従業員説明、運営機関契約などの準備を含むためです。
また、次の点にも注意すべきです:
・制度設計の合理性・透明性:掛金ルール、加入対象、運用商品の設定など合理的な根拠が求められます。
・運用教育の徹底:元本確保型一択にならないよう、分散運用や長期運用の考え方を示すこと。
・運用見直しの定期化:運用成果や市場環境の変化に応じて配分を見直す仕組みを設けるべき。
5. コラムを読む税理士先生へのメッセージ
選択制401kは、制度そのものよりも 導入時・運用段階でこそ差が出る制度 です。
特に中小企業では、利点を最大化するために、設計・教育・運用の丁寧な支援が不可欠です。
COMPASSは、保険・退職金・福利厚生・相続支援といった法人向けソリューションを包括的に担える強みを持っています。
401kを導入・運用設計する際には、制度の理論的枠組みに加えて中小企業の実情を踏まえたカスタマイズが重要です。