2025/04/24

【コラム】賃金は上がっても手取りは増えない?健康保険料率の「見えない負担」に要注意

4月は初任給の季節。
新社会人の皆さん、給与明細を見て「え、こんなに引かれるの…?」と感じた方もいるのではないでしょうか?

その“引かれているお金”の中には、社会保険料のひとつである「健康保険料」が含まれています。
そして今、その健康保険料率が過去最高レベルに上昇しているのです。


大企業健保料率が9.3%に。中小企業と“ほぼ同水準”へ。背景にあるのは少子高齢化と医療費の増加

2025年4月、日本経済新聞の報道によると、大企業の健康保険組合(健保)の保険料率は過去最高の9.3%に達しました。
これは、中小企業の従業員が加入する協会けんぽ(全国健康保険協会)の保険料率(約10%)とほぼ同水準にまで迫ってきていることを意味します。

背景にあるのは、加速する高齢化と、それに伴う医療費の急増です。
今年は、団塊の世代が75歳を迎える年。後期高齢者医療制度への拠出金も増加し、健保組合の財政はひっ迫しています。
結果として、これまで「安定・優遇」とされてきた大企業の健保でも、現役世代の社会保険料負担が静かに、しかし確実に増加しているのです。


春闘で賃金は上昇。でも手取りはなぜ増えない?

2025年の春闘では、平均で5%を超える賃上げが実現しました。
しかし、「可処分所得(自由に使えるお金)が思ったほど増えていない」と感じている方も多いようです。

その要因のひとつが、この健康保険料などの社会保険料の上昇です。
給料が上がっても、同時に保険料も上がっていれば、手取りは横ばい、または実質減という現象も起こり得ます


これから必要なのは「守る力」と「備える力」

今後も、少子高齢化と医療費の増加に伴い、保険料負担はさらに増えることが予想されます
だからこそ、これからの時代に求められるのは、「収入を増やすこと」だけでなく、それに加えて、

●毎月の支出の見直し

社会保険制度への理解

万が一に備えたリスクマネジメント(医療・介護・死亡保障)

将来に備える資産形成や老後準備

といった、“守りの知識と行動”です。
これらが、将来の安心と選択肢を広げるカギとなります。


社員向けの金融教育も、私たちにお任せください

給与明細や社会保険制度の仕組みをよく知らないまま社会に出る若手社員は、実はとても多いのが現実です。
「知るだけで防げる損」や「気づくだけで選択肢が広がること」が、私たちの日常にはたくさん潜んでいます。

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