2026/07/27

今年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』では、前田利家もたびたび登場しています。
前田利家といえば、思い浮かぶのが「加賀百万石」。
なんとなく、とてもお金持ちだったことは分かります。
でも、なぜ「百万円」ではなく「百万石」なのでしょうか。
今回は、前田利家と加賀百万石を入り口に、お米が経済力の基準だった理由や、お金が生まれた背景、お金の3つの役割について考えてみます。
加賀百万石の「石」とは、お米の量を表す単位
「石」は「こく」と読み、お米の量を表す昔の単位です。
1石は、大人1人が1年間に食べるお米の量の目安ともいわれています。
加賀百万石とは、米俵が100万石分積み上がっていた、という意味ではありません。
その土地には、それだけのお米を生み出せる力がある。
つまり、「加賀はこれほど豊かな国ですよ」という経済力を表す数字だったのです。
今でいえば、会社の売上や国のGDPのようなものかもしれません。
江戸時代、お米はお金のような役割を持っていた?
では、当時の人は米俵を担いで買い物に行っていたのでしょうか。
魚屋さんで、
「この魚、お米2合でどうですか?」
と交渉していたのでしょうか。
実際には、小判や銭などのお金も使われていました。
ただ、お米は年貢として納められ、武士の給料や身分も「何石」と表されました。
売ればお金に換えることもできます。
つまり、お米は食べ物でありながら、給料であり、財産であり、その土地の豊かさを測る物差しでもあったのです。
今よりもずっと、お米が経済の中心にあった時代でした。
物々交換はなぜ不便?お金が生まれた理由
さらに昔、お金がなかった時代には、物と物を交換していました。
魚を持っている人がお米を欲しい。
でも、お米を持っている人が魚を欲しくなければ、交換はできません。
「魚はいらない。布なら欲しい」
と言われたら、魚を布に交換してくれる人を探し、その布を持って、もう一度お米の持ち主を訪ねることになります。
なかなか大変です。
牛1頭で野菜を少しだけ買いたいときも困ります。
牛のおつりをもらうわけにはいきません。
そこで、多くの人が「これは価値がある」と認めるものを、交換の間に使うようになりました。
貝殻や塩、布、米、金属などを経て、やがて硬貨や紙幣が使われるようになったのです。
お金の3つの役割とは?
現在のお金には、大きく3つの役割があります。
1つ目は、物やサービスと交換すること。
2つ目は、物の価値を比べること。
3つ目は、価値を将来に残すことです。
りんごが150円、ジュースが200円と分かれば、値段を比べることができます。
今日のお小遣いを使わずに貯めれば、後日、欲しいものを買うこともできます。
お金の形は、米俵から小判へ、小判から紙幣へ、そしてスマートフォンへと変わってきました。
それでも、
「交換する」
「価値を比べる」
「将来のために残す」
という役割は、今も変わっていません。
夏休みに家族で話してみませんか?
夏休みは、お子さんやお孫さんとお金について話すよい機会です。
大河ドラマや歴史の本を見ながら、
「百万石って、どれくらいだと思う?」
「お金がなかったら、何と何を交換する?」
「1,000円あったら、使う?貯める?」
「お手伝い1回50円。欲しいものを買うには何回お手伝いが必要?」
そんな質問をしてみるのも面白いかもしれません。
お金について学ぶことは、難しい計算をすることだけではありません。
限られたお金を何に使うのか、自分で考え、選ぶことも大切なお金の勉強です。
お金は、たくさん持つことそのものが目的ではありません。
学ぶため、楽しむため、家族を守るため。
人生を豊かにするための、大切な道具です。
今年の夏は、ご家族でお金の話をしてみてはいかがでしょうか。
お金の形は変わっても、その役割や、人と社会をつなぐ働きは今も変わりません。
▼お金は「信用」で動く?クレジットカードと経済のしくみ
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