2025/08/7
お盆の時期、家族がそろうこのタイミングは、“これからのこと”を自然に話せる絶好の機会です。
親が元気なうちにこそ確認しておきたいのが、お金の管理と将来の備えについて。
私たちは日々、判断能力が低下した後にご家族が困ってしまったというご相談を多くいただいています。
特に最近増えているのが、認知症によって証券口座や銀行口座が使えなくなる問題。
「お金はあるのに使えない」という状況が、介護や生活費の負担をより深刻にしてしまうのです。
認知症になると、お金が“使えなくなる”?
判断能力が低下すると、親名義の資産は以下のような状態になります。
● 銀行口座 :凍結され、引き出し・解約不可に
● 証券口座・NISA :売却ができず、資産を動かせない
● 不動産 :売却や契約ができず、活用できない
● 保険 :解約・請求・受取人変更ができない
これは、法律上「契約行為」ができないと判断されるため、金融機関などが本人の意思確認を取れない以上、勝手に手続きを進めることができなくなるためです。
中でも深刻なのが、証券口座やNISAが使えなくなる問題です。
特にネット証券やネットバンクは通帳も紙の資料もないため、
“存在すら家族が知らなかった”というケースも多く見られます。
【実際のご相談事例】
「父がNISAで積立していたらしいけれど、証券会社も分からずパスワードも不明。お金が動かせないんです」
「ネット銀行に預金があったが、家族が気づかず何年も放置されたままになっていた」
これは、判断能力があるうちに備えておけば防げたことなのです。
帰省時に確認しておきたい3つのこと
①資産の“見える化”をしておく
● 銀行・証券・ネットバンクなどの口座情報
● ログインID・パスワード、重要書類の保管場所
● 加入中の保険、持っている不動産や有価証券
「見える化」は、将来の財産管理や相続対策の第一歩です。
②判断能力が低下する前の備え
●家族信託:柔軟な財産管理の仕組み
● 任意後見制度:信頼できる人に将来を託す契約
● 名義や受取人の見直し、保険の解約リスクの把握
「まだ早い」ではなく、「今だからこそ」考える必要があります。
③相続や贈与に関する希望の確認
●遺言書の有無と内容
● 特定の財産の分け方や気持ちの伝達
● 生前贈与やお墓・供養についての意向
家族間の誤解やトラブルを防ぐためにも、“意向の見える化”を。
切り出し方のヒント
いきなり「相続の話をしよう」ではなく、こんなふうにやさしく切り出してみてください。
●「最近、友達の家でお金の手続きで大変だったみたいで…」
●「私も自分の資産の整理してて、お父さんたちはどうしてるの?」
●「困ったときに一番助け合えるのは家族だから、今ちょっとだけ聞かせて」
“心配”よりも、“安心のために”というスタンスで話すのがコツです。
話しにくいことこそ、今がチャンス
親が元気な今だからこそ、
「何を持っているのか」「誰にどう託したいか」を家族で共有しておくことが、将来の大きな安心につながります。
証券口座もNISAも、使いたいときに使えなければ意味がありません。
お金の話もまた、“家族への愛情”なのです。
FPSではこんなご相談を承っています
●資産の管理方法に関するアドバイス
● 今後の必要資金のシミュレーション作成
● 認知症に備えた家族信託・任意後見制度のご相談(司法書士のご紹介も可能です)
● 相続・贈与に向けた資産の「見える化」サポート
● 保険や不動産の整理・活用・受け取り設計のご相談
● 生前整理・実家の片付けに関する専門家のご紹介 など
ご家族の将来を守るために、今できる準備を一緒に考えてみませんか?
どうぞお気軽にご相談ください。
ファイナンシャルプランナーが丁寧にサポートいたします。
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